昨日の自分に克つ

流行語大賞にもノミネートされた「インスタ映え」というワードがありますが、これは他人からどう見られているかを気にする若者達を象徴するものとして多用されています。
しかし、そもそもわたしたちは仕事でもプライベートでも、周りの評価を気にしながら行動しているものです。社交性のある動物としては当然の習性なのですが、「やる気を引き出す」ためには、それが自分にとっても良い場合もあれば、そうでない場合もあるので注意しておく必要があります。
競争社会に生きていると言っても、誰かに評価されるために努力し続けることには必ず限界が来るのです。
本日もやる気を引き出す仕組みづくりを研究していきましょう。

◆ 周りの評価がやる気につながる?
自分の努力した結果として業績があがり、周りから賞賛や信頼が寄せられるようになればもちろん嬉しいものです。褒められたことが自信になり、もっと良い結果を出すために努力し続けるようになるでしょう。
ただ、努力に対する受け止め方は人それぞれです。業績等結果が出ていない場合は、いくら努力したとしても評価されないこともあります。
結果(業績)が全ての会社であれば、渾身の努力も評価はされません。一方、左程努力していなくとも、結果さえ出していれば、評価されるのです。
つまり、努力したことを(プロセス)、評価して欲しいと考えると、上司の評価や査定には物足りなさを感じてしまいます。そうなると、モチベーションは霧散してしまうことでしょう。

◆ 自分の目的を目指して仕事をこなす
周りの評価を基準に自分の努力目標を設定することは、諸刃の剣と言っても過言ではありません。
「周りに認められたい」「他人よりプレゼンがうまくなりたい」という承認欲求は短期的な意欲向上にとても効果的ではありますが、上司はあなたの仕事ぶりだけを見ているわけではありません。それでも努力に対する評価を求め続けるとなると、達成できない事実だけがプレッシャーとして積み重なり、精神を蝕むようになります。
結局のところ、最もあなたに向き合ってあなたの努力を評価してくれるのは、あなた自身なのです。
「将来もっと良いものを生み出したい」「アイディア力を高めたい」という主体的な理由で行動していれば、他人の言葉に振り回される必要はありません。他人の基準でなくあなたの基準で、昨日までの自分から新しくステップアップしていくことができます。他人から評価を受けるために焦る必要がないので余計なプレッシャーも少なく、長期的に見ると結果も出やすく、比較的努力を続けやすいと言えます。

◆昨日の自分を超える
周りと比べて作業効率が悪い、営業成績が良くない、と気に病む前に、今日の自分が昨日の自分に克てるような主体的な目標を立てる方が建設的であり、成長への近道です。他人からの賞賛に比べると、自分自身が少しずつ成長、進歩していくことはあまり大きな快感をあたえてくれるものではないかもしれません。しかし、以前の自分を振り返って出来ることが格段に増えていることを認識できれば、根拠のある自信があなたの行動や主張をしっかり裏打ちしてくれます。
せっかく選んだ仕事なのですから、ただ周りから評価されるための基準としてではなく、あなたの成長につながるようなプロセスとして捉えてみましょう。

MonAmie