ウワサ耐性を身につける

わたしたち人間には社会をつくろうとする本能があります。
周囲の人間と関係を持つことで刺激を受けて経験を積み、人生を豊かにしていくことができます。
人と関わる中で、協力し、競争し、信頼しながら、集団での生活を営んでいますので、その中で自分や他人の評価がどうなっているのかに関心を向けることは極めて自然と言えるでしょう。
そう、人はウワサを気にする生き物なのです。

ウワサに聞き耳をたて、聞いた話を人に伝える。
そんな行動には小賢しい、卑怯といったような印象を受ける人もいるかもしれませんが、やはり生きていく上ではある程度必要な能力なのです。
しかし、あちこちから飛び込んでくるウワサを一々真に受けていると、心が疲れてしまいますよね。
本日はウワサ耐性を身につける方法をご紹介してみたいと思います。

ウワサを信じる人々人間社会に暮らしている限り、ウワサと関わらずに生きていくことは不可能です。
しかし、メディアリテラシー、空気を読む能力、などが問題にされる現代でも、人は他人から聞いたウワサを簡単に信じ、それが真実かのように受け入れてしまうことが非常によくあります。
自分に関係のないハリウッドスターの話なら笑って聞き流せるかもしれませんが、自分の評価に直結する、悪いウワサが社内に流れているとなれば、深刻にならざるを得ないでしょう。
例えば、あなたが副業禁止の会社に勤めているのに、陰でこそこそ副業をしている、といったものです。
実際に副業をしていなくても、上司の耳に入ってしまえば真偽を確かめられたり、悪い時には他に隠していることがないかどうか、痛くもない腹を探られることになってしまうかもしれませんよね。
ろくでもないウワサに対処できなかった結果、不利益を被った経験がある人も少なくないと思います。
自分の実力や志に関わらず、好き勝手に他人に評価されてしまうのですから、面白いわけがありません。
しかし、ウワサは単なる暇つぶしや中傷ではなく、問題を回避する作戦をたてるための大切な前情報でもあります。
頭から信じてしまうのはいただけないですが、話半分に聞いておくことは必要でしょう。

★ウワサする時の心がけ
口は災いの元、という言葉はご存知かと思います。
自分がウワサをする側に回った時、会社の不満や恋人の愚痴ばかりこぼしているような人は、好意的には受け取られないでしょう。また、そんなつもりがなかったとしても大小のトラブルの引き金になりがちです。一度口から発した言葉は呑み込めません。受け取られ方によっては自分の知らないところでどんどん話が大きくなってしまいますので、なるべく悪いウワサには触れずに受け流すべきでしょう。
逆に、優しくて頼れる存在だとか、よくサポートしてくれる上司だとか触れ回っておけば、その人に話が届いた時にあなたに対して好印象を持ってくれる可能性が高まるでしょう。結果、仕事やプライベートが順調に回っていくことになります。
どんなに無礼な態度を取られたとしても、どんなに腹の立つミスを犯されたとしても、その後の人間関係のことを考えれば、誰に対してもあまり悪く言うべきではないし、我を忘れて「違うだろー!」などと怒り、暴力でコントロールするなんてもっての外ということになります。

★たくさんの人間関係をもとう
ウワサによってパフォーマンスを左右されるのは馬鹿らしいと感じる人は多いはずですが、気になってしまうのも仕方のないことです。真実と異なるウワサが自分では対処できないほど周囲に広まって、どうにもならない誤解を受けてしまい、ただひたすら胸の内にストレスを抱えなければならない場合もあります。
そんな時は、一度そのウワサを知らない人たちと、まっさらな状態から人間関係を築いてゆくと、多少気持ちが落ち着きます。自分の世界が会社にしかない、ご近所づきあいの中にしかない、ということになってしまうと、自分の評価、立ち位置がガチガチに固定されてしまいます。
時には新しい交流の網を広げることで、世界観を豊かにしていきましょう。
様々な価値観と人間性に触れて、相対的、多角的な視点を持てば、ウワサに振り回されず自分を貫く精神力を得ることが出来ます。

MonAmie